エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』のあらすじと感想【読書会レポート#3】

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エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』のあらすじと感想【読書会レポート#3】

【読書会レポート#3】紹介された本:エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』


エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』実業之日本社、2021年。

エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』のあらすじ

魔王討伐の勇者一行が最初に立ち寄る町では、なぜ≪銅の剣≫までしか売らないのか」?

もっといい武器も防具もあるじゃないか。
なんで最初からそれを売らないんだよ……。

優秀な商人見習いとして、そのシステムに疑問を抱いてしまった青年・マル。
彼は自分の弟が、選出されたら二度と生きて帰れないとされる魔王討伐の≪勇者≫に選ばれてしまったことから、この非効率的なルールを改正しようと商人ギルドの本部に直談判すべく旅に出る。
ところが行く先々で目の当たりにしたのは、(どこか現代日本でも見かけるような)えぐい社会の構図と、それに翻弄される民の姿ばかり。
そして、長く困難な旅路の果てに、ついに到達した目的地では、衝撃的な真実を突きつけられて……!?

(Amazon参照:なぜ銅の剣までしか売らないんですか?

エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』に対する紹介者Mさんの感想・観点

・銅の剣が売られていない構造を打破して自由経済にしようとすると、才能がある人しか勝てないみたいな弊害が出てくると述べられています。

・善とか悪とか簡単には言えない世界観です。

・就活を始める前の人がいたらおススメです。

・一番印象に残っているのは魔物の奴隷化について主人公が切り込む一面です。

エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』について読書会で話題になったこと・感想

魔物の奴隷化ってなんのメタファーなんでしょうか。

ビーガンの人とかが言う「種差別」の問題とかでしょうか。

私は海外で買いたたかれる労働力のような気がしました。
自分の国さえよければそれでいいのか、みたいな…

どういう帰結を迎えたのかメチャクチャ気になります!

それはネタバレなので…笑

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『ポケモン』は断罪されるべきなのでしょうか…

エフ『なぜ銅の剣までしか売らないんですか?』に対する投稿者の感想

「社会はいいとこどりできない」

社会学者の宮台真司さんの言葉です。

宮台真司『宮台教授の就活原論』太田出版、2014年。

銅の剣の市場が自由化された時の弊害の話を聞いて、この言葉を思い出しました。

社会においては、あるひとつの面で「いいこと」を目指すと、それと釣り合うようにコストを支払わなければならなくなります

例えば、田舎の閉鎖的で息苦しいコミュニティを捨てて自由を手にしたのであれば、これまで隣人同士の相互扶助で行われていたサービスを、お金を払って市場から調達しなければいけなくなるというような事例がそれにあたります。

銅の剣に合わせて話をより経済面に引き付けるなら、ちきりんさんの『マーケット感覚を身に着けよう』が今回の話の補助線としてよさそうです。

ちきりん『マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』ダイヤモンド社、2015年。

「ちきりん」というのは元マッキンゼーのコンサルタントである伊賀康代さんのペンネームだというのが公然の秘密となっていますが、彼女いわく世の中の取引には相対取引と市場取引があるということです。

相対取引はり手と買い手が当事者同士で価格や売買数量などを決めて行う取引です。

就活市場に当てはめるなら、就活サイトではなく、OBや研究室、親族の紹介で入社することがそれにあたります。

「コネ」と批判される側面もありますが、自由な競争である市場取引と違って、企業からの人気が極一部の学生に偏ることはなくなります。

このように、相対取引にも市場取引にもメリットとデメリットがあるのです。

古いものを捨てようとするときや何かを選択するときは、常に捨てるもの・選ばれなかったものが今まで担っていた機能を考えるようにしたいですね。

ただし、ちきりんさんによれば、今後市場取引化はいろいろな局面でますます進展していく(例えば恋愛におけるマッチングアプリなど)ので、後者に向けて準備するために市場を見極める「マーケット感覚」が、好き嫌い関係なく必要だということです。

 


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