田辺聖子『おちくぼ姫』のあらすじと感想【読書会レポート#4】

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田辺聖子『おちくぼ姫』のあらすじと感想【読書会レポート#4】

【読書会レポート#4】紹介された本:田辺聖子『おちくぼ姫』

田辺聖子『おちくぼ姫』KADOKAWA、2012年。

田辺聖子『おちくぼ姫』のあらすじ

貴族のお姫さまではあっても、意地悪い継母のせいで、召使い同然、粗末な身なりで一日中縫い物をさせられ、床が一段低く落ちくぼんだ部屋にひとりぼっちで暮らしている――。

千年も昔、日本で書かれた王朝版「シンデレラ物語」。(Amazon参照:田辺聖子『おちくぼ姫』

田辺聖子『おちくぼ姫』に対する紹介者Mさんの感想・観点

・日本版シンデレラと言える内容ですが、いじめられているおちくぼ姫自ら何かをするのではなく、侍女とか周りの人が色々動いてくれます。
それが日本っぽくて少し面白かったです。

・紫を着ていたら位が高いみたいな、学校で習ったようなちょっとした背景知識を知っていたらより楽しめます。

・古典を題材というと堅苦しくて難しいように思うかもしれませんが、会話文が多くて非常に読みやすいです!

田辺聖子『おちくぼ姫』について読書会で話題になったこと・感想

周りの人が動いてくれる物語で、主人公に感情移入するのは難しかったのではないですか?ひょっとして主人公は侍女のほうだったとか。

たしかに、シーンとしては侍女が出てくる場面が多かったです。ただあくまで主人公はおちくぼ姫が主人公でした。

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古典はどうして読もうと思われたんですか?

大学の研究で少し。ただ、メインでやっていたのは児童文学でした。「おとぎ話」というところで古典と児童文学ってつながっているので、古典にもよく手に取ります。

確かに、古典と児童文学ってつながっていますね!今まで意識していませんでした!

田辺聖子『おちくぼ姫』に対する投稿者の感想

古典の文章はかなり文脈依存で情報の圧縮がすごいですよね。

百人一首の短歌とかを思い浮かべればわかりやすいですが、57577の短い文章の中で、いくつも意味がかかっていたり、他の歌から引用していたりして、見た目より多くの情報が含まれています。

古典的な言い回しを使いこなせれば、かっこいいですよね!

ただ古典を考えるにあたって、ずっと疑問に思ってきたことがあります。

それは、古典の情報圧縮機能は昔ほど機能しえるのかということです。

古典が文脈依存ということは、文脈が変われば言葉の持つ力も変わるということ。

例えば、古典でよく出てくるような美しい情景の表現に直面したとしても、都会に住む私にはその情景を心を震わせるような感情を伴って思い起こすことは難しいです。

この言葉の意味を機能させるための文脈のの揺らぎは、情景描写や古典に限らず、様々な場面で感じられます。

今だったらヤバいという言葉で表現できることは、昔だったら、例えば「焦燥」や「卓越」なお、様々な繊細な言葉に細分化されて表現されていたでしょう。

同じ文脈を共有するためには、その文脈を保全するためのコミュニティが必要です。

市場化・流動化が進めば避けられないことですが、何かもったいない気がしますね…


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