「ステイホームで最近ずっと家にいて読書ばっかりしているなー。でも、なんだか読書も疲れたし飽きたなー」
「仕事や研究、勉強のためにこの本を読まないといけないけど飽きてきた…」
そのようなことはありませんでしょうか。
仮に大好きな読書だったとしても、ずっとそればかりをしていると飽きるものです。
それが必要に迫られた読書であればなおさら飽きます。
では、そのような場合には、いったいどう対処したらいいのでしょうか。
本稿では「読書に飽きたときの対処法」をご紹介します。
その方法は大きく分けて4つの方向性が考えられます。
それは下記の4つです。
①強制的に読む環境を整える
②読みたいという気持ちを喚起する
③ハイブリッド型(読書会に参加する)
④読書をやめてみる
読書をする目的によって、飽きたときに取りうる手段は変わりますが、ご自分に合う手段を選んでみてください!
ではそれぞれ見ていきます!
読書に飽きたとき、それでも本を読むための方法
①読書に飽きたときの対処法:強制的に読む環境を整える
この方法は特に、仕事や研究などの別の目的のためにどうしても読書をしなければならない時に有効です。
必要に迫られているときは、読みたいという内的な欲求が希薄で、非常に飽きやすい状態です。
その様な時は、自分の気持ちをどうこうするよりも、確実に対処が可能な読書環境の方から手を加えましょう。
読書をする場所を決める
読書に飽きたときに、読むのをやめてしまうのは何故でしょうか。
それは、読書以外にすることがあるからです。
テレビ、スマホゲーム、youtube、SNSなどなど。
読書に飽きたとしても、それ以外にすることがない環境であれば、そうはなりません。
他にすることがなければ、否が応でも読書を継続せざるを得なくなります。
例えば、カフェ、電車、図書館などです。
天気や気温が問題ない時は、公園のベンチなどもいいでしょう。
飽きたとしても読み続けられる確率が上がります。
読み終わる期日を人に伝える
読まなければいけないという外的プレッシャーを生じさせるために、他人に締め切りを宣言しましょう。
「他人に嘘をつくことになってしまう」
このプレッシャーがあれば、飽きたかどうか関係なくなります。
締め切りの日に一緒に本の要約・感想も話すことにすれば、読書効率も向上するので、一石二鳥です。
この方法はSHOWROOM株式会社・代表取締役社長の前田裕二氏も読書を継続させるために使用していた方法です。
読書を次の行動のトリガーに設置する
「本をこのページまで読まないとご飯を食べられない」など、日常的な行動のトリガーに読書を設定します。
そうすると、日常において必要になる行動をするために、飽きていたとしても読書せざるをえない状況になります。
この方法は『ジョジョの奇妙な冒険』で山岸由花子が広瀬康一に勉強をさせるために行った由緒正しき方法です。
荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険 32巻』より
②読書に飽きたときの対処法:読書したいという欲求を喚起する
「仕事や研究で読む必要があるとは言えないが、他の娯楽で暇つぶしするくらいなら自分のためになりそうな読書で暇つぶししたい」
こういった方には前述の「強制的に読む環境を整える」は少々使いづらい方法です。
何故ならば、強制的にさせることは、本を読む楽しみの妨げになりかねず、娯楽として読書をしているのであれば本末転倒だからです。
なので、読書したいという欲求を喚起する方法を考えます。
飽きたジャンルとは別のジャンルの本を読む
特定の分野で読書を重ねれば重ねるほど、その分野のパターンがなんとなく頭の中に入ってしまうもの。
素晴らしい作品であればそれでも新鮮な展開と設定と文体で、新しい刺激をもたらしてくれますが、それでもどこか既視感が漂ってしまうもの。
この既視感が飽きにつながります。
その様な時には思い切ってジャンルを変えてみましょう。
例えば、関係性に焦点を置く恋愛小説であれば、設定や世界観に重きをおくSF小説に。
単純な楽しみをのためのエンタメ小説であれば、自身の内面と格闘する純文学に。
そもそも、物語という形態に飽きたのであれば、ビジネス書や専門書などを手に取ってみてはどうでしょうか。
ストーリーを追いながらイメージを膨らませる小説と違い、論理を追うそれらの本は普段とは違う思考回路を使うため、新鮮な刺激が得られます。
アウトプットを前提に読書をする
読書は基本的に、情報をインプットする行いです。
どれだけ考えながら読んでいるかによっても変わってきますが、読書は基本的には受動的な行いであり、人は受動的な刺激には慣れるものです。
その慣れが飽きにつながります。
そこで、アウトプットすることを予定して読んでみてはどうでしょうか。
要約する、メモする、文章を作る、など普段は行わない能動的なプロセスが生じます。
受動的な刺激に飽きていたとしても、能動的な刺激であれば、また、新鮮な感覚が生じます。
方法としては、例えば、前述の人に要約・感想を話すというのもその一つです。
他にもSNSやブログなどで、本の要約・感想を発信してもいいでしょう。
知的好奇心を刺激する(感染動機)
本とは基本的に何かしらの情報を知るためのもの。
「知りたい」という欲求が生じれば自然と本を読みたくなります。
飽きているのは、そもそもその欲求が枯渇しているからです。
では、どうすれば新たな知的欲求が生じるのでしょうか。
社会学者の宮台真司氏によれば、人は人によってのみ影響され、動機づけられるもの。
宮台氏はそのことを「感染動機」「ミメーシス」と表現します。
宮台真司『14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に』筑摩書房、2013年。
様々な人と会えば、そこに問題意識や憧れが生じ、知りたいと思うようになります。
知への動機づけが獲得されます。
例えば、飲み会に参加して、会話に全く混ざれなかったとき、「会話の乗り方」を知りたくなるかと思います。
恋人との関係に悩めば、その道しるべとしてモデルとなる恋愛を知りたくなります。
歩く図書館のような賢人に出会えば、私も同じくらい物事についての知識を得たいと思うようになるのではないでしょうか。
積極的に人に会ってみましょう。
③読書に飽きたときの対処法:ハイブリッド型(読書会に参加する)
読書会は読書の飽きに対する前述の①強制的環境と②欲望喚起の対処法のハイブリッド型です。
読書会に参加するとなれば、手ぶらで参加するわけにはいかず、「読書しなければ」という外的プレッシャーが生じることになります。
また、読書会では自分が読んだ本についてアウトプットします。
このことを念頭に置いて読書をすることで、普段の読書から得られる刺激がまた違ったものになります。
そして、自分が全く触れてこなかったジャンルの本が紹介されることになります。
なにより、読書を評価するコミュニティに身を置き、読書をする人たちに囲まれていれば、読書へと動機づけられることになります。
④読書に飽きたときの対処法:読書をやめてみる
読書をする必要性が薄い場合ならば、飽きた際に一度やめてみることも手です。
無理をしても読書をしても効率は良くありません。
時間をおいているうちにまた読みたくなることもあるでしょう。
まとめ:読書に飽きたら…
①強制的に読む環境を整える
②読みたいという気持ちを喚起する
③ハイブリッド型(読書会に参加する)
④読書をやめてみる
以上の①~④が読書に飽きたときに、それでも本を読むための方法になります。
状況や読書の目的を考慮し、自分に合った対処法を選んでみてください!
また、対処法の一つの手段として東京ワタコレ読書会も活用していただければと思います。
詳細は下記のリンクにございますのでご興味がありましたら、ご参照ください。