デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』の概要と感想【読書会レポート#44】

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デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』の概要と感想【読書会レポート#44】

【読書会レポート#44】紹介された本:デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』

デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』日経BP、2020年。

デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』の概要

■世の中は、ますます複雑さを増している。それを反映するように、ビジネスでも、研究開発でも、大学教育でも、スポーツでも、さらには幼児教育でも、分野を狭い範囲に絞って深掘りする「超専門化」がもてはやされるようになっている。ところが、こうした「超専門化」が成功しやすい分野は、実は非常に限定されている(ゴルフやチェスなど、ルールが明確で、迅速かつ正確なフィードバックが得られる「学習環境が親切」な領域だけだ)。世の中の大半の領域は、状況が刻一刻と変わり予測不能な出来事が起きる「不親切な学習環境」にある。そこでは、「超専門化」した人よりも、多くの分野に精通し知識と経験の「幅(レンジ)」のある人のほうが成功しやすいことが、さまざまな調査や学術研究で裏付けられている。
幼い頃から英才教育を受け、若くしてプロゴルファーになり世界を席巻したタイガー・ウッズのようなサクセスストーリーにあこがれ、学ぼうとする人は多い。ところが、大半の人にとって、それは誤ったロールモデルであることを、本書は明解に示す。

■自分のキャリア形成を考えるとき、「1万時間の法則」「グリット」「早期教育」「ストレングス・ファインダー」などに目を奪われやすい。これらがもてはやされるのは、「効率が高い」「時間のムダがない」「近道」とされているからだが、実はこれらの手法がそぎ落とそうとしている「非効率な学習」「ムダな時間」「まわり道」にこそ、長期的に「真の価値」があることを、本書はさまざまな事例と科学的根拠をもとに解き明かす。

(参照:Amazon紹介文

デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』に対する紹介者Tさんの感想・観点

・無駄な寄り道により知識に幅が出て、創造性と可能性につながる。

・ノーベル賞を受賞した科学者は、そうでない科学者と比べて絵画など芸術的な素養があった。芸術を修めることで、多角的な視点で物事を見ることができ、他の人とは違う視点で考えることができた。

・複雑性と不透明さが増す世界で、分析力はますます重要になっていく。

デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』について読書会で話題になったこと・感想

知識の幅を広げるために本を読むとします。しかし、その時の選択は、どうしても自分が興味あるかどうかが反映されていると思います。本当に自分と離れた領域の本を手に取るにはどうすればいいでしょうか。

私はAmazonのランキングをみて、カテゴリーごとにとりあえず選ぶということをしています。そうすることで、自分から離れた領域の知識を取り込むように意識しています。


 

スティーブジョブズも同じことを言ってますよね。Connecting the dotsと。何か目的を持って知識を吸収するだけでなく、興味の赴くままに様々なことを学ぶことで、それが後からつながって、全く新しいアイデアを思い出せると。たとえば、ジョブズは学生時代にカリグラフィーの授業に潜り込んでいた。それがパソコンにフォントという機能を実装するのにつながりました。

 ※参考:小泉力一「フォントのはなし」『環太平洋大学 次世代情報センター』

現在必要と分かっている知識を得ているだけだと、既存の枠を突破することはできないですもんね。一見関係ないと思われることがつながることで、新しいものが生まれるのだと思います。

デイビッド・エプスタイン『RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる』に対する投稿者の感想

知識に幅を作るために、現在自分が興味のない領域の知識を取得するためにはどのようなやり方が効果的でしょうか。

興味のない領域のことを学ぶということは中々モチベーションがわきません。

やはり、人は自分の興味があることしか学べない。

であれば、少しずつ「スライド」していくしかないのだと思います。

自分が現在興味がある領域と、部分的に重なる領域の知識を取得する。それが終わったら、また少しだけずれた領域を取得する。

例えば、経済学を学んだあと、行動経済学を学び、そして心理学にたどり着くというようなことです。

こうした「スライド」をくりかえすことでいつしかかつての自分が全く興味のなかった領域の知識を手に入れていることになります。

一見遠回りのように見えて、これが一番近道のように思います。


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