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佐々木まなび『雨を、読む。』のあらすじと感想【読書会レポート#14】
【読書会レポート#14】紹介された本:佐々木まなび『雨を、読む。』
佐々木まなび『雨を、読む。』のあらすじ
日本の昔から存在する「雨」に関する語彙と、その語彙を使ったエッセイをまとめた一冊。
例えば、「天泣」や「狐の嫁入り」、「祈雨」など。
雨にまつわる美しい言葉たち。
佐々木まなび『雨を、読む。』に対する紹介者Iさんの感想・観点
・「雨」という単語にこれだけのバリエーションがあるのは面白いですね。「民族」の考え方がよく表れています。
・「利休ねずみ」という表現が面白かったです。緑がかった鼠色の雨のことらしいです。千利休がその色を好きだったからそういわれているみたいです。
・絵の中で雨を線で表現するというのは、世界で初めて浮世絵から始まったみたいです。
佐々木まなび『雨を、読む。』について読書会で話題になったこと・感想

雨の表現が複数あるというのは、おそらく、元々は地方でバラバラな表現が使われていて、それが現代になって雨の語彙として編纂されたという経緯なのだと思います。

そうですね、『雨を、読む。』には「○○出典」のようなことがよく書かれていました。

だとすれば、他の語彙もそういったバリエーションを持ちえた可能性があるということですよね。たとえば「石」の表現もおそらく地方性や方言があったはずです。なのに「石」はそのバリエーションが残らず、「雨」だけが残ったというのは不思議ですね。

それだけ表現があるということは、昔の人は雨を楽しんでいたんですね。そういう感性いいですね。

なんとなくですけど、雨を楽しめないのはサラリーマンという働き方が登場したからだと思います。たぶん、雨を楽しんでいた時は農民が大多数の時代だったのではないでしょうか。農民は雨だったら作業が休みになるから、必然的に楽しむ余裕ができていたのでは。

確かに「晴耕雨読」って表現がありますからね。
佐々木まなび『雨を、読む。』に対する投稿者の感想
紹介していただいたのを聞いて、非常に読みたくなりました!
日常を表現する言葉が増えれば、世界の見え方の解像度が上がって楽しそうです。
言語によって感情や世界の見え方の範囲が決まるという説もありますし…
「天泣」は積極的に使っていきたいと思います!笑
世界が中二病的な<セカイ>に見えそうです笑
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