マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』の概要と感想【読書会レポート#46】

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マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』の概要と感想【読書会レポート#46】

【読書会レポート#46】紹介された本:マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』

マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2021年。

マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』の概要

なぜグッチは成功しプラダは失敗したのか。
なぜルート128はシリコンバレーになれなかったのか。
オックスフォード大を主席で卒業した異才のジャーナリストが、
C I A、グローバル企業、登山隊、ダイエットなど、あらゆる業界を横断し、多様性の必要性を解き明かす。
自分とは異なる人々と接し、馴染みのない考え方や行動に触れる価値とは?

才能や知識、スキルがあるからといって成功できるわけではない。
多様な考え方を受け入れる認知的多様性(コグニティブ・ダイバーシティ)を手に入れ、偏狭なものの見方や盲点にとらわれずに、思考を解放すること。

致命的な失敗を未然に発見し、生産性を高める組織改革の全てがここにある。

(参照:Amazon紹介文

マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』に対する紹介者Yさんの感想・観点・印象に残った箇所

・911のテロはあらかじめ予兆があったが、CIAがイスラム圏の文化を理解できなかったため、それを見落としてしまった。

・均一な文化だと、思考の限界があり、同じ文化に属する人の盲点は似通ったものとなるので、盲点を減らすことが出来ない。

・社会的なネットワークの力によって、人の社会は発展してきた。

・均一な組織にいると偏見が温存される。

・ヒエラルキーが多様性を阻害する。そのため、大規模すぎる組織ほど均一になって多様性が減じる。

マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』について読書会で話題になったこと・感想

大規模な組織が逆に均一になっていくというのには驚きました。母数が増えればその分多様性が生じると思っていたので。

もちろん、小規模すぎる組織は多様性のための母数がそもそもないので、多様にはなりえません。なので、本書では中規模の組織が一番多様性を維持できると書いてありました。中規模だと自分と違う人ともかかわらざるを得ないので。

 


 

多様性を論じるにあたって、一つの論点は「多様性を否定する多様性を認めるか」問題ですよね。さきほどおっしゃったイスラムと西欧文化圏の衝突も一面ではその問題の表象とみることが出来ます。宗教というのは神をトップとして一定の価値観を「強制するもの」。「世界はこういうものだ」を提供するものです。なので、どうしても多様性とは折り合いが悪い部分がある。

私は少し違う意見です。イスラム教はそもそも他の宗教と対立するものではないと記憶しています。それに私の知り合いのイスラムの方は、隠れてお酒を飲んでいたりと、必ずしも宗教内の多様性が否定されているわけではないです(笑)

『となりのイスラム』という本はそれがよく表現されていていい本です。

 

マシュー・サイド『多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織』に対する投稿者の感想

この本で述べられている多様性の話を理解すれば、「ああ!私の会社はこの本のこの部分に当てはまっている!」と、自分の置かれている組織や環境がどのようなものか客観的に理解することが出来ます。

自分の思考の盲点を直接見つけることはできません。何故なら、視界に入らない「盲点」なのですから。

だから、間接的に自分に盲点が生じやすい環境に属していると理解することで、「盲点があるかも」と可能性に気づき、新しいコミュニティに属するなど、盲点を減らすための行動を起こすことが出来ます。


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