「読書会レポート」は、東京ワタコレ読書会で紹介された本をピックアップし、アーカイブしていくコーナーになります。
本の内容や感想に限らず読書会での話題なども合わせて紹介しているので、読書会レポートを読んでいると、まるで読書会の場にいるような感じがしてくるかと思います!
書評としても、読書会の様子を知るレポートとしてもお読みいただけます!
今回は2022/8/16に開催されたZoom回で紹介された本からのピックアップです!
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S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』の概要と感想【読書会レポート#47】
【読書会レポート#47】紹介された本のピックアップ:S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』
S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』早川書房、2021年。
S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』の概要
自転車や水洗トイレの仕組みを説明できると思いこむ。
ネットで検索しただけでわかった気になりがち。
人はなぜ自らの理解を過大評価してしまうのか?
認知科学者のコンビが行動経済学やAI研究などの知識を結集し、「知ってるつもり」の正体と知性の本質を明かす。
(参照:Amazon紹介文)
S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』に対する紹介者Yさんの感想・観点・印象に残った箇所
・認知科学に基づいて、無知を扱った本。
・知っていることも知っているつもりになっているだけ。
・説明深度、つまり自分がその物事についてどれだけ説明ができるのかについて、人は錯覚を抱きがち。本書ではファスナーの例が挙げられている。ある集団に対してファスナーについて自分がどれだけ知っているのかのアンケートを行う。そのあとファスナーについて説明してもらう。そのあともう一度アンケートを行うと、ファスナーを知っている度合いについての自己評価が最初よりも下がる。
・しかし説明深度の錯覚は必ずしも悪いわけではない。人間は物事の全てを理解しきることはできないし、理解しようとすると負荷がかかる。錯覚によって理解をほどほどのところで打ち切ることで、負荷を軽減できる。
S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』について読書会で話題になったこと・感想

本書では、知ってるつもりを回避する手段としてどのようなものを紹介していますか。

一つは色々な人といることです。違う視点の人と一緒にいることで自分の盲点に気づけます。もう一つは、インターネットなど記憶を外部化するツールを活用することで自分の知の範囲を客観的に把握することが上げれます。

読書会で本の発表するメリットの一つがまさに説明深度の錯覚に気づけるということですよね。自分が本の内容をいかに理解していないのかに気づける(笑)

練度を上げて、また次回参加します(笑)
S・スローマン、F・ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』に対する投稿者の感想
錯覚をしていることで、人に対してかかる「理解の負荷」を免除できるというのは面白いですね。
逆に言えば、より物事を掘り下げて正確に理解しようとすると人には負荷がかかるということ。
放っておいたら人は負荷を避けようとするので、物事の理解は中々進まない。
そのため、錯覚しているレイヤーを意図的に変えるのには練習が必要です。
苫米地英人氏の『思考停止という病』は、その錯覚のレイヤーを変えることを「抽象度」と表現して、その具体的な方法を解説しています。
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読書会の様子
読書会の参加者
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