「読書会レポート」は、東京ワタコレ読書会で紹介された本をピックアップし、アーカイブしていくコーナーになります。
本の内容や感想に限らず読書会での話題なども合わせて紹介しているので、読書会レポートを読んでいると、まるで読書会の場にいるような感じがしてくるかと思います!
書評としても、読書会の様子を知るレポートとしてもお読みいただけます!
今回は2022/11/26に開催されたリアル会場回で紹介された本からのピックアップです!
↓読書会のお申し込みはこちらから!
渡辺努『物価とは何か』の概要と感想【読書会レポート#58】
【読書会レポート#58】紹介された本のピックアップ:渡辺努『物価とは何か』
渡辺努『物価とは何か』の概要
あのバブル絶頂時、そしてその崩壊、いずれのときも意外なほどに物価は動かなかった。それはなぜか?
お菓子がどんどん小さくなっている……なぜ企業は値上げを避けるのか?
インフレもデフレも気分次第!?
物価は「作る」ものだった?
経済というものの核心に迫るための最重要キーである、物価という概念。
国内第一人者が初歩の初歩から徹底的にわかりやすく説き起こし、社会にくらす私たち全員にとって本当に知るべき経済学のエッセンスを教える、画期的入門書の登場!
(参照:Amazon紹介文)
渡辺努『物価とは何か』に対する紹介者Hさんの感想・観点・印象に残った箇所
・経済学の本は小難しい数式とかが多いイメージで敬遠されがちですが、具体例が豊富で非常にわかりやすい本です。
・物価がどうすれば上昇するのか考えるために、極端な例をまず考えてみることをすすめています。つまり、どうすればハイパーインフレを起こせるのかというというをまず読者に投げかけてきています。
・端的に物価をあげるためには、物価が上がると国民に思わせることが重要というのが本書の主張です。
渡辺努『物価とは何か』について読書会で話題になったこと・感想

2022年の本ですよね。現在日本で発生している物価の上昇については書かれていますか。

いえ、特段言及されてないですね。食料品等の特定の品目の値段が昨今の非常事態によって吊り上がっているだけで、「物価」の上昇とはとらえていないのかもしれません。本書の中で「物価」を蚊柱、個々の「値段」を蚊に例えています。それぞれの蚊は上下にメチャクチャ動き回っていますが、蚊柱の位置自体は動いていない、そんなイメージです。

確かに、賃金自体が上がっているわけではないから、食料品等の値段が上昇した分、他への支出が抑えられることになっていて、物価自体には変動がないといえるのかも。
渡辺努『物価とは何か』に対する投稿者の感想・補足
経済は立場によって、指数の使い方も事象自体の解釈も、事象の原因の説明も色々変わってくるので、読んでいても色々と混乱しますよね。
門外漢からすればそれぞれの立場が「一般的に~」という枕詞をつけて話しているので、どの立場を基準にして考えればいいかわからない(笑)
例えば、今インフレかどうかについても、森永康平氏の『スタグフレーションの時代』で、消費者物価指数は天候要因や地政学リスクの影響を受けやすい生鮮食品とエネルギーを除いた値を使用するのが、「日本以外の一般的な考え方」として、下記のように述べいます。
消費者物価指数の結果だけをみれば、コロナ禍においても日本の物価はほとんど上昇しておらず、低インフレ・デフレを継続した
経済関連の本を読む際には、その本が他の本を含めた全体の中でどういった位置付けがされるのかといった地図がイメージできるようになれば、ぐっと読むのがはかどりそうですね。
読書会(11/26)の様子
読書会の参加者
今回は52名の方にご参加いただき、6テーブルに分かれて読書会を行いました。
ご参加いただいた方はありがとうございました!
渡辺努『物価とは何か』以外で紹介された本
11/26の読書会では、渡辺努『物価とは何か』以外の本もたくさん紹介されました!
その一部をご紹介いたします!
今回は経済からマーケティング、小説まで様々なジャンルの本が紹介されていました!
読書した際にはぜひ読書会にご参加ください!
アウトプットすることで本の内容を記憶に定着させるとともに、考えたことをシェアしましょう!
お待ちしております!